ピザやパン、クッキーなどを作る時、強力粉と薄力粉を混ぜるレシピを見ること多いと思います。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は何だろう?と思ったりしませんか?
そもそも強力粉と薄力粉ってどう違うの?どのくらいの割合で混ぜるといいの?など色々疑問が浮かんできますよね。
そこで、今回は強力粉と薄力粉を混ぜる理由やピザ・パン・クッキー生地レシピなど紹介したいと思います。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?
生地を薄く伸ばしやく生地が扱いやすいため
強力粉は「グルテン」というタンパク質の含有量が多く、薄力粉は「グルテン」の含有量が少ない粉です。
小麦粉と水を合わせてこねることでグルテンが出来上がります。
このグルテンは生地の中で網目状をしていて、イーストなどの発酵種が作り出す炭酸ガスを網目状のグルテンがキャッチすることでパンのように膨らみます。
グルテンの含有量が多いほどよく膨らみます。
また、強力粉100%の生地は、グルテンが多いため、伸ばしても縮もうとする力が強いです。
生地に無理な力が加わったり、無理に伸ばそうとすると生地が傷み固くなってしまうので、出来るだけ少ない回数で伸ばす必要があります。
グルテンの少ない薄力粉を混ぜることにより、縮もうとする力を弱め、伸ばしやすく扱いやすい生地になるのです。
生地の食感を変えるため
強力粉にはグルテンが多く、粘りが出るため、焼くと外はカリッ中はモチモチの食感です。
また、薄力粉にはグルテンが少なく、粘りがあまり出ないため、クッキーなどのようなサクッとした軽い食感です。
強力粉と薄力粉の割合で、食感が変わってきます。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?ピザ生地レシピ
ピザ生地はモチモチとしたパンのような生地、パリパリとしたクリスピー生地などがあります。
ふわっとモッチリ生地が好みなら強力粉多め、サックリ感を楽しみたいなら薄力粉多めにするといいです。
【もちもち生地】
約20cmサイズ(1~2人分)強力粉:薄力粉=5:1で配合
- 強力粉 250g
- 薄力粉 50g
- 砂糖 20g
- ドライイースト 5g
- オリーブ油 20g
- 塩 3g
- ぬるま湯 150ml
①ボウルに薄力粉、強力粉を入れ、中央に砂糖とドライイーストを入れて中央をへこませる。
ぬるま湯1/2量、オリーブ油1/2量を加え、全体がボロボロ状になるまで混ぜ合わせる。
②残りのぬるま湯、オリーブ油を加えひと塊になるまで混ぜ合わせる。
③叩きつけながら、折り込みながら表面が滑らかになるまでこねる。
④綺麗な面を上にして丸くまとめてボウルに入れラップをかける。
オーブンの発酵機能で40分程発酵させる。
※オーブンがないときは40℃程のお湯が入った鍋に、生地が入ったボウルを重ねて発酵させる。
⑤打ち粉(強力粉)を薄く振って、発行した生地を手で押さえてガス抜きをし2等分に切る。
⑥麺棒で中心から外側に向かって延ばし形を整える。
⑦好きな具材をのせ、250℃に予熱したオーブンに入れ、8~10分焼きあげる。
【ふわふわ生地】
約20cmサイズ(1~2人分)強力粉:薄力粉=1:1で配合
- 薄力粉 150g
- 強力粉 150g
- 砂糖 20g
- ドライイースト 5g
- オリーブ油 20g
- 塩 3g
- ぬるま湯 150ml
ピザ生地をよりふんわりとさせたい場合には、焼く前に10~15分二次発酵を取りましょう。
【クリスピー生地】
約20cmサイズ(1~2人分)
- 薄力粉 150g
- 砂糖 小さじ1/2
- 塩 小さじ1/4
- 水 70ml
- オリーブオイル 大さじ1
①薄力粉、砂糖、塩を混ぜ合わせ、水70mlっとオリーブ油を少しずつ入れながら全体がまとまるまでこねる。
②こねた後生地をラップで包み、常温で15分寝かせる。
③麺棒で3mm程薄く延ばす。膨らまないよう生地全体にフォークで穴を空ける。
④230℃に予熱したオーブンで15~18分焼き色がつくまで焼く。
⑤好きな具材をのせ、230℃に予熱したオーブンで5~7分加熱。
生地がこねにくいと感じた時は、そのまま常温で10分~15分ほど乾燥しないようにラップをかけて置いてください。
時間が経つとグルテンが切れて、伸ばしやすくなります。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?パン生地レシピ
パンには食パン、菓子パン、ハード系のパンなどさまざまな種類があります。
菓子パンなど軽い食感にしたいときは薄力粉を多めに入れるといいです。
また、もっちりと食べ応えのあるパンにしたいときは強力粉を多めにいれるといいです。
ロールパン 6個分 強力粉:薄力粉=9:1の割合
食べ応えのあるふんわり食感。
- 強力粉 180g
- 薄力粉 20g
- 砂糖 大さじ1と1/2
- 塩 小さじ1/2
- ドライイースト 小さじ1
- スキムミルク 大さじ1
- 無塩バター 30g
- 溶き卵 1/2個分
- ぬるま湯 90cc
- 塗り卵・溶き卵 1/2個分
①ボウルに強力粉、薄力粉、砂糖、塩、ドライイースト、スキムミルク、バター、溶き卵、ぬるま湯を入れて粉気がなくなるまで混ぜる。(砂糖とイーストは隣り同士に置き、塩は少し離れたところに置きましょう。)
②台の上に取り出し、表面がなめらかになるまで10〜15分程こね、丸める。ボウルに戻し入れ、オーブンの発酵機能を使って40℃で30分発酵させる。
③手でガスを抜き、台の上に取り出し、6等分にして丸く成形する。ふんわりとラップをする。そのまま10分おく。
④生地のとじ終わりを上にして内側に生地を入れるように丸め、とじる。
⑤両手で生地を転がし、しずく形にする。真ん中から一定の力で生地を伸ばし、長さ20cmにする。めん棒で厚さ0.5cmになるように伸ばす。太い方が下になるよう縦におき、手前から巻く。とじ終わりが必ず下になるようにとめる。
⑥天板に6を重ならないようにのせ、ふんわりとラップをしてオーブンの発酵機能を使い、40℃で15分発酵させる。
⑦溶き卵をまんべんなくぬり、180℃に予熱したオーブンで15分焼く。
プチパン 8個分 強力粉:薄力粉=5:1の割合
もっちりとした食感。
- 強力粉 250g
- 薄力粉 50g
- ドライイースト 3.5(小さじ1)
- ぬるま湯(約40℃) 30g(大さじ2)
- 砂糖(予備発酵用) 2g
- 水 155g~160g
- 砂糖 18g
- 塩 4.5g
- 仕上げ用強力粉 適量
①ぬるま湯に砂糖2g、ドライイーストを入れ混ぜ合わせます。しばらくするとプクプク泡立ってくるので10分くらい置いておく。
②材料をすべて混ぜ合わせこねていき、オーブンなどで1次発酵を40分程行う。
③出来上がった生地を軽く押してガスを抜き、8等分に切る。
④丸めたら、クッキングシートを敷いた天板に並べ、上からふきんをかけて霧吹きして、室温で30分程二次発酵を行う。
⑤ふっくらしてきたらオーブンに入れる直前に強力粉を振りかける。
⑥180~200に予熱したオーブンで15分程焼く。
フランスパン 25cm長さのもの2本分 強力粉:薄力粉=1:1の割合
- 強力粉 100g
- 薄力粉 100g
- ドライイースト 小さじ1
- 砂糖 小さじ1
- プレーンヨーグルト 大さじ2
- 塩 小さじ2/3
- ぬるま湯(30〜35℃) 1/2カップ
- 打ち粉(強力粉〈または薄力粉〉) 適量
- 薄力粉 適量
①ボウルに強力粉、薄力粉、ドライイースト、塩を入れ、ゴムべらでさっと混ぜる。
②砂糖、ぬるま湯、ヨーグルトを入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる。
③台に取り出し、手のひらのつけ根で生地をすり合わせるようにのばして折り返す。これを生地がなめらかになるまで繰り返す。
④両手で生地を持ち上げて、台に落としてたたく。これを約30回繰り返す。
⑤生地の表面を張るように丸め、下準備した保存容器かボウルに入れてふたをし(ボウルの場合はラップをかけ)、暖かいところに置く。生地が約2倍にふくらむまで、約1時間おいて一次発酵させる。
⑥台に打ち粉をし、生地を取り出し、包丁で2分割して丸める。天板にのせ、ぬれぶきんをかけて約10分休ませる。
⑦手で軽く潰してガスを抜く。平たくして、手前と奥を折って三つ折りにし、さらに2つに折り、合わせた部分をつまんで閉じる。転がして太さを揃え、約25cm長さにし、残りも同様にする。天板にのせてぬれぶきんをかけ、30〜40分おいて二次発酵させる。
⑧茶こしに薄力粉を入れて、生地にふる。包丁で斜めに3本、浅く切り目を入れる。
⑨水小さじ2を周囲にかけ、オーブンでこんがりと焼き色がつき、生地がさらにふくらむまで12〜15分焼く。
薄力粉パン 4個分
ふわふわな軽い食感。
- 薄力粉 150g
- ドライイースト 3g
- 砂糖 15g
- 塩 3g
- オリーブ油 20g
- 水 80g
①ボウルに砂糖、ぬるま湯、イーストを加えて混ぜる
②薄力粉、塩、オリーブオイルを加えて混ぜながらひとまとまりにする。
③台に出して手のひらで押すようにして捏ねたら耐熱容器に戻してレンジ600w20秒加熱する。
④4分割して丸める。このまま丸めた状態で天板にのせると丸パンになります。
⑤手のひらで生地を広げて真ん中にベーコンとチーズをのせ、手前からクルクル巻いてとじめをしっかりとじる。
⑥包丁などで3等分し、お花状に天板にのせる。
⑦ラップして炊飯器や冷蔵庫の上などの温かい場所に10分程度置く。
⑧予熱したオーブン200℃10〜15分程度焼く。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?クッキー生地レシピ
強力粉と薄力粉を混ぜると、薄力粉のみのクッキーよりかためのサクッとした食感になります。
型抜きクッキー7枚
丸型クッキー(直径4cm程度のもの)15枚くらい
- 無塩バター 100g
- グラニュー糖 40g
- 強力粉 60g
- 薄力粉 60g
- ヘーゼルナッツパウダー 40g(アーモンドパウダーでも可)
- 卵黄 M玉1個
①フードプロセッサーに卵黄以外の全ての材料を入れて、バターがなじむまで混ぜる。
②卵黄を加えてさらに混ぜ、卵黄が生地全体になじみ、ある程度まとまってきたらOK。
③ポリ袋に生地を移し、手で軽く押さえながらまとめていく。
触りすぎると手の温かさでバターが溶けてしまうので、触る回数はなるべく少なくする。
④めん棒を使い、ひとまとまりになった生地を1cmの均一な厚さになるよう伸ばしていき、伸ばし終わったら冷蔵庫で2時間以上寝かせる。
⑤生地が冷たいうちにクッキー型で端から抜いていく。
※型抜きして残った生地は、まとめて直径4cm程の筒状にして固まるまで1時間以上しっかり冷やした後1cmの厚みにカットしてください。
⑥抜いた生地を鉄板に並べ、160℃のオーブンで8分間焼く。天板の向きを変えて、さらに8分間焼く。
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は? 小麦粉の種類
小麦粉はグルテンというタンパク質の量によって、「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3種類に分けられます。
薄力粉
グルテンの割合が8.5%以下と3種類の中で一番少ないため、粉がきめが細かく、しっとりとしているのが特徴です。
薄力粉はグルテンが少ないので、水を吸収しにくく、粘り気が弱く軽い食感やふんわりとした柔らかいものに適しています。
クッキーやケーキ、てんぷらや唐揚げなど、ふんわりやサクッと仕上げたいときなどに使用します。
中力粉
中力粉は、中間質小麦と軟質小麦から作られる小麦粉です。
タンパク質の割合が9%ほどで、薄力粉と強力粉の中間の特徴を持っています。
中力粉を使用する代表的なものはうどんです。
中力粉は「うどん粉」と呼ばれることもあります。
ほかにも、お好み焼きやたこ焼き、ドーナツやクラッカー、かりんとうなどを作るときに使われます。
強力粉
強力粉にはグルテンが12%以上と多く含まれているため、粘り気と弾力性があるのが特徴です。
スポンジケーキやシフォンケーキなどなふわっとした軽い食感の焼菓子などには向いていません。
強力粉は、パンを作るのに適しています。
そのほかにも、こねることでコシが出るためパスタやピザ生地、餃子の皮などに使われます。
また、パイやタルト、パウンドケーキやケイクサレなどにも少量入れることによってワンランク上の生地になります!
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は?ピザ・パン・クッキー生地レシピなど紹介まとめ
いかがでしたか?
強力粉と薄力粉を混ぜる理由は、「生地を薄く伸ばしやく生地が扱いやすいため」「生地の食感を変えるため」でした。
モチモチ食感にしたい場合は強力粉を多めに、サクサクふわっと軽い食感にしたい場合は薄力粉を多めにするといいです。
自分の好みに合わせて強力粉と薄力粉の配合を変えてみるといいですね(^_^)!
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